National Health

The Tangentの新作では、今回もカンタベリー愛を捧げたThe Canterbury Sequence Volume 2が収録されている。

1stのThe Music that Died AloneではHatfield and the Northのカヴァーを取入れたThe Canterbury Sequenceが登場。

Zoltan Csorszのドラムが非常に良い味を出している。

今回は副題に「ethanol hat nail」とあるのはNational Healthのアナグラム


で、National Health。
カンタベリー系の中でもNational Healthは意外と早く聴いた。
理由は単純で、Neil Murrayがいたから。WhitesnakeVow Wowで活躍した人がどんなジャズロックをやっていたのか興味があった。
HR/HM耳の私には初めて聴いた時は???だったなぁ。。。

National Healthのアルバム3枚にボートラが付いた2枚組。
1枚目の1曲目にボートラ、76年のラジオ音源の"Paracelsus"が収録されている。Steve Hillage(g)、Alan Gowen(electric piano)、Mont Campbell(b)、Bill Bruford(ds)入りの6人編成。
それからMont Campbellが抜け、Alan Gowen絡みでGilgameshの初期にいた若手Neil Murrayを起用。この前にはColosseum IIにもいたわけだからしてね。。。
ドラマーに関しては、Dave Stewartのライナーを読むとPip Pyleは避けたかったみたいなんだよね。
Hatfield MK2になってしまうから。で、オーディションを相当数こなしたみたいなんだけど、まともに叩けるヤツがいない!って。結局はPip Pyleに落ち着くんだけど。。。


National Healthって言ったら、やはりDave Stewartのオルガンも印象的なんだけど、1枚目のAmanda Parsonsの透き通るような声もインパクトがある。
これもライナーにあるんだけど、金があったらBarbara GaskinとAnn Rosenthalも入れてた!って。
Neil Murrayの見せ所といえば、やはり"Borogoves(Excerpt from Part Two)"のオープニングの這いずり回るベース音?
その後Neil MurrayはWhitesnakeへと移り、National HealthはJohn Greavesを獲得する。
1stの"National Health"にはJimmy Hastingsの管(フルートとクラリネット)も参加している。

3rdである"D.S. al Coda"は発表前年に亡くなったAlan Gowenへの追悼盤。Alan Gowen作で占められているが、時代柄Pip Pyleのエレクトリック・ドラムやキーボード音など、時代を感じる。逆にハードな音が好きな向きには良いかも?


個人的にはシリアスでパワフルなジャズ・ロックという形態とどこか愛らしいサウンドを出すところがユーモラスで。


こちらはDave Stewart脱退後の79年のライブ。

1 Flanagan's People (15:57)
2 Nowadays a Silhouette (6:32)
3 Dream Wide Awake (8:18)
4 Pleaides (10:26)
5 Rhubarb Jam (1:17)
6 Rose Sob (1:46)
7 Play Time (9:38)
8 Squarer for Maude part 1 (5:11)
9 Squarer for Maude part 2 (7:51)
Alan Gowen; Keyboards
John Greaves; Bass, Vocals
Phil Miller; Guitar
Pip Pyle; Drums
Alain Eckert; Guitar 1,3,4(後にArt Zoidへ)