Magnum "The Spirit"

Magnumも沢山ライブ盤を出しておりますが(参照)、やはり、その中でも、この"The Spirit"の出来が一番ではないでしょうかね。
ジャケットからして美しいですよね。これ、当時から日本盤はスルーされっぱなしだったんですけど…。


"Goodnight L.A."の後に出たんだけど、このスタジオ盤が、結構あれこれ言う外野が多かった。当時勢いのあったRuss BallardやJim Vallanceといった外部ソングライターとの共作があったり、アルバムタイトルになっているのがプロデューサーKeith Olsenのスタジオ名で、まさにそこで録音されたので、アメリカ寄りの音になったとかって…。
やはり、これはWhitesnakeの成功があったからなんだよね…。1987アルバムともSerpens Albus(サーペンス・アルバス、つまる所、Whitesnakeラテン語にしただけ)アルバムとも呼ばれた、このモンスターアルバムはこういったところでも影響を与えていたんだよね…。プロデューサーがMike StoneとKeith Olsenだったでしょ、あれも。
最近、このアルバムに関してもよく思い出すことがあるんだけど…それはまた次回にでも。
それでもって、ブリティッシュ・ハードなバンドがアメリカ進出を狙って、こけた、とか言われる"Goodnight L.A."だけど、音的に米国進出を狙い始めたのは、QueenRoger Taylorがプロデューサーを務めた"Vigilante"あたりからじゃなかったか?。MTV戦略を始めたのもこのアルバムからでしょ。







それはさて置き、"The Spirit"。
1 Introduction (1:40)
何かのクラシック曲か何かなのでしょうか?荘厳なオープニングから、ドキドキしてくる。
2 Vigilante (5:37)
3 Days of No Trust (4:26)
4 Mama (4:31)
5 Need a Lot of Love (4:50)
ここで凄い歓声があがるんだよね。どれだけ、この曲の持つメッセージが強力だったか、ってことだ。
このライブが発表されたのが91年。湾岸戦争と被るんだよ…。未だに、世界は引きずっている、と思うと…。
6 Pray for the Day (4:30)
7 Les Morts Dansants (5:01)
8 Reckless Man (3:04)
9 How Far Jerusalem (8:16)
ここのギターソロがハイライトの一つには間違いない。
10 The Spirit (5:01)
ジャケットの内側の写真にTony ClarkinとBob Catleyがステージの階段で座って演奏している写真があるんだけど…。
勝手に、ここ、って思ってしまうんだよね。
そして、観客が完璧に歌うんだよ、これ!流石に、鳥肌立った。
このライブ盤のタイトルがどこから来たのか、明白。
そして、この時のジャケットの中の写真から、Tony Clarkinが今のような風貌に変わって、目が点になったのも…。
いやはや、衝撃だった…。目がちょっと可愛い感じするから、Tony Clarkin。それをあのグラサンで髭だものだから。
何があった!?って感じでしたね。
11 On a Storytellers Night (6:19)
12 Rockin' Chair (4:29)
13 Kingdom of Madness (4:54)
14 Sacred Hour (5:13)
15 When the World Comes Down (5:37)
最後にこの曲で閉めるのが、凄い。
正しく、Magnumならでは、でしょう。



今年、Magnumが出した"Princess Alice And The Broken Arrow"が久しぶりのヒットだったんで、ついついMagnumについて書きたくなってしまったので、"The Spirit"を挙げてみました。




そして、最後に。個人的に、今までのBob Catleyのソロってどうも今一つ(いや、三つぐらいか?)って感じがしていたんですが、次のソロではLast Tribe、StarbreakerのMagnus Karlssonを起用。これは期待出来るでしょ!