Cream再結成の功罪

そりゃ、もう色々と複雑なわけですよ、私も。
音は聴いた。映像は未見。ちょいとネットなどであちこちでは見た。
音を聴いて、やっぱり、私は残念だった。
Eric Claptonファンの方には、「映像を見たら、絶対に違うから」と言われたけど…。
違う。
それはない。
歴史のおさらいなら、あちこちと探せば、きっとネット上でも丁寧な解説はあるでしょう。



Creamというグループに何を期待するのか?やっぱり、これに尽きるでしょう。
Eric Claptonのギターと声、であれば、多分、十分に期待に応えたかもしれない。
では、私の場合はJack Bruceの書いた曲があのトリオで再現されれば、それで満足出来るのか?と聞かれると、答えはNO。
そんなモン期待してない。ならば、CDなりを聴くよ。
Creamは私にとって、「古く」て「新しい」ロックを聞かせてくれたグループなんだ。
その彼らが年を重ねて、40年近い年月の後に再び演奏したら、やっぱりレイドバックしたものしか期待できないか?
否!!!

何かが足りなかったよね。
別に非難するわけじゃないけど、Eric Clapton、ギターを持ち替えてないでしょ?あまり映像を見てないから何ともだけど。CDを聴いたら、全部、同じトーンっぽかった。
黒のフェンダー?一本で押し通したのかな?
もし、そうだとしたら、絶対に怒っている人が絶対に一名いる。
このリユニオンコンサートに必要だったのは彼のようなプロデューサーだったんだよ。
Felix Pappalardi。
Creamをトリオバンドだと思っている人がいたら、とんでもない話だ。
CreamがCreamたる所以はこの人あってこそ、と個人的に思っている。
だから、新鮮だったんだよ。



Eric Claptonはメインストリームで着実におのれの足場を固めた。
音だって素晴らしい作品を沢山出した。説明要らずでしょ。

Jack Bruce。言わずもがな。手前味噌ながら、少しでも稚拙な拙宅を覗いてみて下さい。

そして、Ginger Baker。この人に関しては、きっちりと説明しておこう。
一番ジャズフィールドに寄っていそうな彼は、とことん尖がっている。
そのニックネームが頭が生姜色していたことから、付けられたように。
稀代のメロディーメイカーAdrian Gurvitzとの共演の数々、アフリカでFela Kutiと合体。
Hawkwindにも在籍!!!
NYアンダーグラウンドBill Laswell一派との合流から、Masters of Realityなんてのもある。



どうよ?

この拡散性こそが、Creamの生み残したもの、だと思っていたんだけどなぁ…。
だから、こそ。
Felix Pappalardiがいたら、泣くよ、って言うの。

ギター、100本でも用意しておけ!

そして、きっと、こうも言ってくれたと思う。

ピアノ置け!
ホーンは!
オルガン奏者!
女性ボーカル!



3人でやることの意義は判る。理解は出来る。
でも、それがエンターテイメントとして昇華出来ていたかな?



いや、それも人それぞれ。
楽しめた人がいたら、それはそれで素晴らしいイベントだったはず。





もしもあなたが、Creamのファンであるならば…。
お願いだから、せめて、Eric Claptonのソロだけでなく、Jack BruceGinger Bakerのソロぐらいは一生懸命探そうね?
楽しいんだな、それが、また。
MountainやColosseumも重要なんだよ?でも、それはまた財布の紐が緩くなった時に。






そして、その象徴っぽい感じの動画がこれ。大好きなんだ。