A Tribute to Captain Beyond Thousand Days of Yesterdays

トリビュート・アルバムって大体がそれなりに知名度があるグループなりミュージシャンなりが選ばれるものだと思うんだけど、中には何か、「え?」って思うものも…。
まぁ、確かにDeep Purple人脈で語られるCaptain Beyondもナシって訳ではないけど…それでも…ねぇ?
1stと2ndの日本盤も出たけどね。でも、Rod Evansが脱退した後の3rdは見事に黙殺された。まぁ、確かあのシリーズを仕掛けたのもDeep Purple人脈なら何でも出させる例の専門誌だったし。。。
ということで、Captain Beyondのトリビュート盤。仕掛けたのは北欧レーベルの雄Record Heaven。
このトリビュート盤、1stを丸々カヴァー。

こういうのって危険だよなぁ。Magna CartaがPink Floydの"Dark Side of the Moon"やったけど、あれもヤバかった記憶がある。。。
まぁ、この1stも1〜3や6〜8、9〜13が連作っぽい作りになっていたり。。。とそれなりに1stを丸ごとカヴァーするのも判らないでもない。
Captain Beyondもスーパーバンド的って言えば、確かにそうだ。
Deep PurpleのRod Evans(vo)
元Iron ButterflyのRarry "Rhino" Reinhardt(g)とLee Dorman(b)。
Johnny Winter AndのBobby Caldwell(ds)。



1 Dancing Madly Backwards (On a Sea of Air) (4:16) Pentagram
2 Armworth (1:53) Rise and Shine
3 Myopic Void (3:26) Standarte
4 Mesmerization Eclipse (5:01) Lotus w/ Brian Robertson
5 Raging River of Fear (9:44) The Flower Kings
6 Thousand Days of Yesterday (Intro) (0:30) The Quill
7 Frozen River (3:42) The Quill
8 Thousand Days of Yesterday (Time since Come and Gone) (5:04) Five Fifteen w/ Nik Turner
9 I can't Feel Nothing (Part 1) (3:06) Locomotive Breath
10 As the Moon Speaks (to the Waves of the Sea) (1:32) Zello
11 Astral Lady (1:27) Zello
12 As the Moon Speaks (Return) (2:23) Zello
13 I can't Feel Nothing (Part II) (1:28) Locomotive Breath
Bonus Tracks
14 Starglow Energy (4:14) Orchid Leaves
15 Sweet Dreams (5:52) ZoomlenZ w/ Willie Daffern
16 DAnsar Galat Bakåt (Dancing Madly Backwards w/ Swedish Lyrics) (5:52) Qoph
17 Förtrollande Förmörkelse (Mesmerization Eclipse w/ Swedish Lyrics) (4:21) Abramis Brama
こういうトリビュートの面白さの一つは知らないバンドに出会う、ということ。
基本カヴァーなんで、参考程度にしかならないけど、サウンドが好み、とかってなればチェックしてみようかな、となる。


Bonus Trackは2nd"Sufficiently Breathless"からバラード"Straglow Energy"をフォーク・グループOrchid Leavesが演奏。1stがRod EvansとBobby Caldwellで全曲書かれているのに対して2ndは既にBobby Caldwellが脱退している、というのもあるのかもしれないが、Lee Dormanが全曲書いているのも面白い。
続く"Sweet Dreams"は3rd"Dawn Explosion"より。こちらは当時のリードヴォーカリストWillie Daffern本人の登場。
その他2曲はスウェーデン語によるカヴァーとなっている。
さて、本編。
メンツ的にはThin LizzyのBrian Robertsonを擁したLotus、Nik Turnerを引っ張りだしたFive Fifteenなども聴き所の一つかもしれない。ただFive Fifteenの"Thousand Days of Yesterdays (Time since Come and Gone)"はオリジナルがアコースティックなだけに違和感もそれなりに強い。Nik Turnerの管入りだしね。
違和感といえば、The Flower Kings。Roine「僕、Captain Beyond聴いた事がありません」Stoltってぐらいなので、トリビュートでも何でもないじゃねーかよ、という突っ込みが当然入る。本来は別のバンドが演る予定だったらしいんだけど、何かしらの理由でキャンセルとなり、困ったレーベルがRoine Stoltに泣きついた、という経緯。まぁ、一番Captain Beyondらしくないトラックとしては間違いなくこの"Raging River of Fear"だろう。オリジナルでもこのトラックは大きな見せ場なんだけどなぁ。。。
イタリアのブリティッシュ・マニアなStandarteやThe Quill、Locomotive Breathといったところは流石に押さえる所が判っている、といった感じ。
ヴァイオリンを擁したシンフォニック・ロックのZelloも良い。


Bobby CaldwellはCaptain Beyondをプログレって呼んでいた。